臨床研究について
当クリニックでは、生殖医療の発展のため、臨床研究を行なっております。
臨床研究を実施する際には、文書もしくは口頭で説明・ 同意を行い実施します (オプトイン)。
臨床研究のうち観察研究においては、たとえば患者さんへの侵襲や介入がなく、人体から取得された試料を用いず、診療情報などの情報のみを用いて行う研究については、国が定めた倫理指針に基づき必ずしも対象となる患者さんのお一人ずつから直接同意を得るとはかぎりませんが、研究の目的を含めて、研究の実施についての情報を通知又は公開し、さらに可能な限り拒否の機会を保障することが必要とされています。このような手法を「オプトアウト」といいます。
オプトアウトについて
当クリニックでは現在オプトアウトの対象となる以下の研究を行なっています。研究への協力を希望されない場合は、下記の連絡先へご連絡ください。研究への参加の可否により患者様が不利益を被ることはありません。研究により得られた知見が、治療方針に反映されることがあります。
研究対象
開院から現在に至るまでの診療録
方法
当クリニックで管理している診療データ(問診情報、検査結果、治療経過)を使用いたします。
データの解析にあたり、個人情報は匿名化をして管理します。得られた結果を学会発表や学術雑誌などで公に公開する場合がありますが、その際にも個人が特定できる内容は一切公開いたしません。
研究一覧
テーマ |
胚盤胞の品質評価としての栄養外胚葉(TE)細胞数の定量化とTE細胞数の改善に関する研究 |
調査期間 |
2023年9月5日~2025年3月31日 |
対象と内容 |
2023年9月から2025年3月に採卵し、体外受精または顕微授精を実施した症例を対象に、胚盤胞の品質評価としてのTE細胞数の定量化を検討し、赤道域TE細胞数と総TE数の相関を明らかにし、TE細胞数の改善を検討する。 |
テーマ |
低刺激周期におけるレスキューIVMに関する後方視的研究 |
調査期間 |
2023年9月5日~2025年3月31日 |
対象と内容 |
2009年~2023年に採卵し、レスキューIVMを実施した症例を対象に、第一成熟分裂中期(MI期)と卵核胞期(GV期)未成熟卵子のレスキューIVMによって得られたデータを後方視的に解析し、有効な培養条件やシステムを明らかにする。 |
テーマ |
タイムラプス・イメージングシステムにより不受精予測した卵へのレスキューICSIの有用性と安全性に関する後方視的研究 |
調査期間 |
2022年2月7日~2023年3月31日 |
対象と内容 |
2015年1月から2018年11月に採卵し、単一凍結胚盤胞移植を行なった症例を対象に、レスキューICSI卵の受精、胚発生、臨床妊娠、流産、出産成績を評価し、通常のICSI(c-ICSI)またはIVF(c-IVF)成績と比較することで、レスキューICSIの有用性と安全性を明らかにする。 |
テーマ |
スパームセパレーター回収精子のDNA断片化の評価と機能的特徴の解析:臨床的有用性の検討 |
調査期間 |
2019年9月~2022年12月 |
対象と内容 |
密度勾配遠心法による回収精子とスパームセパレーター回収精子の精子DNA断片化(DFI)を比較し検討するとともに、DFI解析法の最適化と改良を行う。また,2019年から2022年に採卵および採精した症例を対象に、臨床成績の精査ならびに精子運動解析、精子形態解析、活性酸素種生成等のスパームセパレーター回収精子の機能的な特徴を検討する。 |
テーマ |
タイムラプスインキュベーターを用いた妊孕性の高い胚盤胞の予測因子の探査 |
調査期間 |
2017年1月~2022年12月 |
対象と内容 |
2017年から2022年に採卵および胚盤胞移植をした症例を対象に、授精から拡張胚盤胞に至るまでのタイムラプス・データのアノテーションを行い、妊孕性の高い胚盤胞の選別基準を明らかにする。また、AIによるiDAScoreの有用性、PGT-Aによる遺伝子診断との関連を検討する。 |
テーマ |
正常1前核胚の非侵襲的な選別基準の検討:細胞質フレアの出現場所と前核形成および胚発生の関連 |
調査期間 |
2016年1月~2022年12月 |
対象と内容 |
2016年から2022年に採卵し、媒精直後にタイムラプスインキュベーターで培養した胚を解析する。細胞質フレア出現部位を第二極体放出場所の近位と遠位に分類し、1前核胚の胚盤胞形成率を調べ、細胞質フレアの位置で正常1前核胚を予測することができるか評価する。 |
テーマ |
完全胚盤胞から拡張胚盤胞までの時間と凍結胚盤胞移植における生存性および妊娠率との関係 |
調査期間 |
2013年1月~2021年6月 |
対象と内容 |
2013年から2018年に採卵および凍結胚盤胞移植をした症例を対象に、移植胚の胚盤胞形成から拡張胚盤胞に至るまでの時間が、融解後の胚の生存性および妊孕性に関連するかを検討する。 |
- <連絡先>
- おち夢クリニック名古屋
- 代表者:越知正憲
- TEL:052-968-2203
- FAX:052-968-2218
- 問い合わせページよりご連絡いただけます。