当クリニックで行っている研修・研究活動について
所長挨拶
2020年4月1日より、おち夢クリニック名古屋・先端生殖医学研究所の所長に就任いたしました。これまで県立広島大学の教授として、多くの胚培養士や博士を輩出してまいりました。おち夢クリニックの研究部門の所長として、生殖医療分野を支える基礎研究を開始し、臨床データから見えてくるものを精査することで、新たなる研究分野を展開していきます。
越知正憲院長が進める不妊治療をバックアップすると共に、新しい技術の開発を行います。また我が国の不妊治療において、胚培養士の育成や不妊治療分野の研究を微力ながら推進し、この分野の発展に貢献ができればうれしいかぎりです。
多くの病院や研究機関との共同研究や胚培養士の育成のご協力を積極的に進めていきます。また受託研究の受け入れも行いますので、何かございましたら私のメールアドレスに、ご連絡をいただければと思います。
略歴
- 東北大学大学院農学博士(課程博士)
- ハワイ大学・柳町研究室留学
- 平成17年度日本繁殖生物学会・技術賞受賞
- 第60回日本卵子学会学術集会長
- 県立広島大学 名誉教授
- 日本受精着床学会評議員
施設紹介
ピエゾ・ICSIのためのマニュプレータ
胚培養のタイムラプス・インキュベータ
受精・初期発生胚の観察のための蛍光顕微鏡装置(免疫蛍光染色法)
卵子/初期胚の遺伝子発現を検出するための定量PCR装置
<その他>
タンパク質のウェスタンブロットによる検出のための電気泳動装置等も整備されている。
活動内容
- ヒト不妊治療分野での問題解決的研究の推進
- ウシおよびハムスター卵子をモデルとした基礎研究
今後の研究活動内容
- 未成熟卵子の体外発育・体外成熟技術の開発
- ガラス化保存法による卵子/胚の保存技術の改良
- 生殖医療分野における再生医学的研究
- 体外胚操作に高度な技術を必要とするハムスター卵子に関する基本技術の開発
不妊治療への基礎・応用研究の内容
- GV期卵子の体外成熟培養系の開発
- 卵丘細胞除去MI期卵子の発生能の改良
- 受精のイベントとその後の胚発生の関連
- 生産率を上げる高品質胚盤胞の評価基準