生殖器・ホルモン
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LHサージ(えるえっちさーじ)
急激で大量の黄体化ホルモン(LH)の放出のこと。排卵の直接的な引きがねとなる。LHサージから排卵までの時間には個人差があるが、立ち上がりから24~40時間で排卵が起こると予測される。
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黄体化ホルモン(LH)(おうたいかほるもん)
卵胞の成熟・排卵・黄体形成を促すホルモン。
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下垂体(かすいたい)
脳の中央部にある指先くらいの大きさの組織。視床下部と同じように色々なホルモンを分泌する。 卵巣刺激ホルモン(FSH)や黄体化ホルモン(LH)分泌のため大切な働きをしている。
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基礎体温(きそたいおん)
婦人体温計で朝起きたときに測定する方法。排卵までは低温相になり排卵後は高温相を示します。妊娠すると高温相の状態が続きます。
健康な女性の基礎体温をグラフにすると、ある一定のパターンを描くことがわかります。体温の低い時期(低温相)と高い時期(高温相)の二相曲線を描いています。このパターンは月経や排卵など女性の性周期にしたがって繰り返されており、この動きを継続的に記録することで、受胎や避妊を調節することはもちろん、自分自身の体調を把握することができます。
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基底層(きていそう)
子宮内膜の一部分で、月経のときもそのまま残る層で、表皮の最も下にあり、1層の基底細胞からできています。 1個の基底細胞が2個に分裂してそのうち1個は基底層に留まり次の分裂にそなえます。もう1個は上に押し上げられて有棘細胞となります。
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亀頭(きとう)
陰茎(ペニス)の先端部をいう。 一般に尿道海綿体は先端で陰茎海綿体よりも太くなり、この部分を亀頭と言う。亀頭部分の皮膚は薄く、特に勃起時には刺激に敏感であり性的な快感を感じやすい部分である。
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機能層(きのうそう)
子宮内膜の一部分で、月経のときに剥がれ落ちて血液と共に排出される。子宮壁の最内層は、子宮内膜と呼ばれる特徴的な粘膜層で、卵巣が分泌するホルモンの影響を特に強く受ける部位である。排卵したが、受精(妊娠)しなかった場合、この子宮内膜が剥がれ落ち、血液とともに子宮口、膣を介して体外に排出されるのが月経である。
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原始卵胞(げんしらんぽう)
原始卵胞とは、産まれた時から持っている卵のことです。数に限りがあり、産まれたばかりのときは200万個の原始卵胞が存在すると言われています。これが思春期には30万個、そして50歳ぐらいの閉経間際には1000個以下となり卵巣の機能は停止します。
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高温相(こうおんそう)
基礎体温が周期的に高くなる期間をいう。
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睾丸(こうがん)/精巣(せいそう)
精巣とは、精子が作られる場所です。陰嚢とよばれる袋に中にあり、男性ホルモンを分泌する重要な臓器です。精子は精巣上体に集められて、射精の直前に精管前立腺部に移送されます。
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後膣円蓋(こうちつえんがい)
膣の最も奥にあるふくらみをいう。
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産道(さんどう)
分娩時に胎児が通る道をいう。 産道には、骨産道と軟産道があります。
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子宮(しきゅう)
子宮は全長約7.5cm、最大幅約4.3cm、厚さ約2.5cmの西洋なしのような形をしています。全体が厚い筋肉でできていて、内側にはスプーン1杯分くらいの小さなすき間があいています。子宮の筋肉の内側を内膜、外側を子宮外膜といいます。内膜はホルモンの影響を受けて厚くなり、排卵直前には3~4mmに、着床する頃には7~8mmにまで肥厚します。
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子宮頚管(しきゅうけいかん)
子宮の入り口付近の器官で、細菌を阻み、精子を通過させるろ過的役目をもつ。
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子宮頚管粘液(しきゅうけいかんねんえき)
子宮頸管(子宮の入口)は、無菌状態の子宮を細菌の侵入から守るため、普段は乾燥気味になっていて、酸性が保たれ、いわば関所のような役割を果たしています。ところが、排卵が近づくと、まるで精子を子宮へといざなうように頸管粘液の分泌が増えてくるのです。これを頸管粘液といいます。
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子宮内膜(しきゅうないまく)
子宮内膜とは、子宮を覆う粘膜組織のこと。女性ホルモン(エストロゲン、プロゲステロン)と親密な関係があり、これらのホルモンによって子宮内膜が厚くなると受精卵が着床しやすくなります。
受精卵が着床しなければ、厚くなった子宮内膜が剥がれて生理が起こります。
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射精(しゃせい)
通常は性的な刺激に対する反射として男性器から精液が放出される。ただし、睡眠中に自然に起きることもあり、そのような場合は夢精と呼ばれて区別される。
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受精(じゅせい)
卵巣から排卵された卵子と、射精された精子が結びつく事です。受精した卵子を受精卵と言い、受精卵が子宮内膜に根を生やすことを着床といいます。
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主席卵胞(しゅせきらんぽう)
成熟卵胞が排卵直前に20mm前後の大きさになった卵胞をいう。
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処女膜(しょじょまく)
膣の入り口付近にあるリング状のひだを指す。
“膜”と称されるが、実際には完全に閉鎖されている訳ではなく、膣の開口部が部分的に狭まっているだけである。形状には個人差があり、縦に長い穴が二つあるもの、泡のように多数穴が空いているもの、など様々である。
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視床下部(ししょうかぶ)
脳の一部で自律神経の最高中枢部位。脳下垂体と連絡していくつかのホルモンの分泌や制御を行なうのもその働きのひとつ。卵胞刺激ホルモン(FSH)や黄体化ホルモン(LH)などの性腺刺激ホルモンも視床下部の働きによって分泌される。
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精細管(せいさいかん)
精巣の中に詰まっている細い管をいう。精細管の中で精子形成が行われる。
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精子(せいし)
精巣で作られ、運動能力をもつ生殖細胞(配偶子)をいう。
【部位・構造】ヒトの精子は、長さが5マイクロメートル(1000分の5ミリメートル)の洋ナシ形の頭部と、55マイクロメートルの尾部からなる。睾丸の精細管内で形成される。
【役割】女性の膣内に射精されて、精子が子宮内の卵子に受精すると、受精卵ができる。
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成熟卵胞(せいじゅくらんぽう)
発育卵胞の中で排卵するべく増大する卵胞をいう。
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精漿(せいしょう)
前立腺から分泌されるアルカリ性乳白色の液で、精液成分となっています。
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先体反応(せんたいはんのう)
精子が受精する際、卵子の周りにある卵丘細胞および卵子の外側を包んでいる透明帯を通過するため、精子頭部の先体からヒアルロニダーゼとアクロシンという酵素を放出する生理反応をいう。
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線毛(せんもう)
卵管の一番内側の粘膜に生えている毛をいい、胚(受精卵)の運搬を助ける役目をもつ。
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前立腺(ぜんりつせん)
膀胱の真下にあり、精嚢(せいのう)が隣接。クルミほどの大きさで、重さは数グラム。前立腺の役割については、まだ解明されていない部分が多く、主な働きとしては前立腺液の分泌。精嚢から分泌された精嚢液を精巣で作られた精子と混合し精液を作り、射精における収縮や尿の排泄なども担っている。
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桑実胚(そうじつはい)
受精卵が細胞分裂を繰り返し、桑の実状になった胚をいう。体外培養では、通常、採卵日から4日後に桑実胚に到達する。
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性腺刺激ホルモン(ゴナドトロピン)
卵巣や精巣に働きかける糖たんぱく質ホルモンです。卵胞刺激ホルモン(FSH)と黄体形成ホルモン(LH)の2種類があり、下垂体前葉から分泌されます。
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受精卵(じゅせいらん)
精子と卵子が受精して1つになったものです。受精した受精卵は細胞分裂を繰り返しながら子宮内膜に着床します。
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透明帯(とうめいたい)
卵子の表面を覆う透明の膜。
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乳汁分泌ホルモン(プロラクチン)(にゅうじゅうぶんぴつほるもん)
下垂体から分泌されるホルモンで、乳腺に作用して乳汁の分泌を促す。プロラクチンの分泌は、視床下部で調節されている。
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排卵(はいらん)
卵巣中の原始卵胞は、性腺刺激ホルモン(ゴナドトロピン)の作用で次第に発育して成熟が頂点に達すると、卵巣の表面に突出した卵胞斑の部分で破裂して、内部の卵、卵胞液、顆粒膜細胞などが卵胞から排出される。この破裂現象を排卵という。
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プロゲステロン(ぷろげすてろん)
黄体ホルモンのこと
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卵管(らんかん)
子宮に付属している内性器。卵管の子宮壁貫通部である卵管間質部、間質部と膨大部をつなぐ卵管峡部、受精の場となる卵管膨大部、卵管の先端でラッパ状の卵管采から成る。
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卵巣刺激ホルモン(FSH)(らんそうしげきほるもん)
下垂体から分泌されるホルモンで、卵巣に作用して卵胞の発育を促す。また、少量の黄体化ホルモン(LH)とともに卵胞ホルモン(E、エストロゲン)の分泌も促す。
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卵胞ホルモン(E、エストロゲン)(らんぽうほるもん)
主に卵巣から分泌されるが、精巣、副腎皮質でも作られ、妊娠中は繊毛細胞から多量に分泌される。子宮内膜を装飾させるほか、頸管粘液の分泌を促す働きなどがある。